F1 2016 第21戦　アブダビGP

自分の方が速いと知ったハミルトンは、スタートでロズベルグを前に行かせ、周回を重ね後続と離れる頃にヒットし、
自身もノーズ交換のリスクを負ってでも彼をはじき出せば・・・とも考えただろうな。でもしなかった。
ルールの中で出来る、これまでのF1では見た事のない方法を試した。幼稚だけれど懸命な、ある意味フェアな行為。
故意の事故ではなく、ルールの範囲内で見つけた方法があるのであれば試みて当然だ。彼には後ろめたさはなかったろう。

遺恨を残したには違いないだろうが、やるだけやったけれど君に勝てなかったと握手する風景は印象的だったな。
ハミルトンとの直接勝負では勝てず、ポイント差だけ考えて優勝を狙ったロズベルグをクレバーと呼べなくもないが、
望まれたワールドチャンピオンでもないよな、一観戦者には。マシンに恵まれたね！って言われてしまいそうだし。

生粋の悪童やチャレンジャー個性が不足してる今のF1、ハミルトンは正義の悪役が似合ってるのかもな。

バトンとマッサ、長きにわたりF1の顔だった二人が去るのはとても寂しい。時代は変わるのを知る2016だったかな。

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