勝者のみが栄誉と富を与えられる競争原理のみが支配する世界では、
自ずとスポーツマンシップが育まれる事は無い。
競技者に対してスポーツマンシップの実践が徹底され、
観客共々、その理念と意義が共有されて居なければ、
その世界の歩み全てに於いて、何ら人間性は育まれる事はない。
平たく言えば、既にF1に対して社会的意義を見出せる状況ではない。
「今の欧州の状況は、平和で安定しているのか?」という話。
「勝てなければ、何ら無意味な時間だ」と考えてレースを行っている時点で、
それは道楽に過ぎず、その歩みには技術振興としての科学の水準には無い。
「勝とう」と闇雲に努力する前に、まず真摯に学ぶ必要があり、
地道に経験を積んで力を養って行くには、
「レースに勝たなくても、人生を自由に生きて、エンジョイする事が出来る。
レースに参加する事が出来るだけでも、十二分に人並み以上に幸福な人生だ」と、
日々、周りに感謝をして生き続けている事が必要。
この上無いの贅沢の上に、更なる名誉、栄誉、富を追求し続ければ、
社会の何処かに、大きな歪みが生まれる。
それが今の時代のF1が辿って来た経緯であり、
欧州の社会に生じた歪みの大きさ、その足下の危機的な現状。
社会の平素な安定と産業の未来、
一般市民個々の幸福追求の権利を揺るがしてまでして、
レースでの勝利を求める必要はない。
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