日本語の原郷は「中国東北部の農耕民」朝鮮半島経由 英誌
その結果、この共通の祖先は約9000年前(日本列島は縄文時代早期)、中国
東北部、瀋陽の北方を流れる西遼河流域に住んでいたキビ・アワ農耕民と判明。
その後、数千年かけて北方や東方のアムール地方や沿海州、南方の中国・遼東
半島や朝鮮半島など周辺に移住し、農耕の普及とともに言語も拡散した。
朝鮮半島では農作物にイネとムギも加わった。日本列島へは約3000年前、
「日琉(にちりゅう)語族」として、水田稲作農耕を伴って朝鮮半島から九州
北部に到達したと結論づけた。研究チームの一人、同研究所のマーク・ハドソン
博士(考古学)によると、日本列島では、新たに入ってきた言語が先住者である
縄文人の言語に置き換わり、古い言語はアイヌ語となって孤立して残ったという。
一方、沖縄は本土とは異なるユニークな経緯をたどったようだ。沖縄県宮古島
の長墓遺跡から出土した人骨の分析などの結果、11世紀ごろに始まるグスク
時代に、九州から多くの本土日本人が農耕と琉球語を持って移住し、それ
以前の言語と置き換わったと推定できるという。このほか、縄文人と共通
のDNAを持つ人骨が朝鮮半島で見つかるといった成果もあり、今回の
研究は多方面から日本列島文化の成立史に影響を与えそうだ。
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